AIと考えるジョイマンのネタが高度な芸であるわけ

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この記事で伝えること

「なななな軟骨~」「まことにすいまめーん」「なんだこいつ~!」でおなじみ、ラップ芸人ジョイマン。
そのネタをAIと一緒に再現しようとして、私はある壁にぶつかりました。
――これ、めちゃくちゃ高度じゃないか?

この記事では、ジョイマンのネタ構造を分析しつつ、生成AI(とくにChatGPT)の仕様から見えてきた「お笑いと言語の奥深さ」を考察します。


一見めちゃくちゃ、でも計算されつくしたジョイマンの世界

ジョイマンのネタは、意味よりも語感・テンポ・無理やりな押韻を重視した言葉遊び。
「毛根ベーコン」「ペ・ヨンジュン ペルー人」「サンキュー エラ呼吸」など、
音が似てるだけでつなげる強引な飛躍がクセになります。

ただ、ここには共通したパターンが見えてきます。

  • 【1】最初は意味がありそうな単語(食べ物・芸能人・日常語)
  • 【2】そこから語感で似た別単語へジャンプ(ときに唐突な方向へ)
  • 【3】途中に意味がつながりそうな連語も混ぜて“信ぴょう性”を演出
  • 【4】最後は急角度で落とす or まとめる(「「セイッ!」など)

要は、「どこまで不自然を成立させるか」のギリギリを遊ぶ芸なんです。

次ページ:なぜAIはジョイマンの再現が苦手なのか?

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