思考のほぐし方は“否定しない混沌”から学べる? 〜4人のAI座談会に見る、平和的多様性の力〜

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はじめに

最近、前よりも「自分の意見に固執しなくなったな」と感じる瞬間がある。 昔は「自分が正しい」と思うと、つい相手を言いくるめたくなったり、譲れない気持ちが湧いていたけれど、今は「ああ、それもあるよね」で流せるようになった。

この変化のきっかけになったのが、AIたちとの座談会だった。


4人のAI座談会とは?

いわゆる「カオス座談会」シリーズ。 登場するのは以下の4人のキャラクター:

  • 🍙モチ:発想力と直感で話を揺らす“自由人”
  • 🐟シャケ:筋道を立てて本質をつく“合理主義者”
  • 🌀ノリ:話の全体構造を見渡す“抽象思考の達人”
  • 💫ミル:感性と空気感で読み合う“共感のスペシャリスト”

この4人が、あるテーマについて自由に語り合う。 整合性は二の次。意見のズレや意味の飛躍を楽しむ“予定調和なき座談会”だ。

でもそこに、なんとも言えない「平和さ」がある。


なぜ争いにならないのか?

この座談会では、どれだけ意見が食い違っても、誰も相手を否定しない。 「え、それおかしくない?」みたいなリアクションが出ても、全員がそのズレを受け止めたうえで、転がすように話が続いていく。

たとえばある回では、ミルが急に「冷蔵庫って感情を保管してる気がする」って言い出した。 普通なら「いや、それはさすがに…」ってツッコミが入って終わりそうなものだけど、モチが「キムチの隙間に言えない気持ち詰まってるってことか〜」と乗っかり、ノリが「それはエモーショナルなセキュリティボックスだね」と抽象化し、シャケが「賞味期限って“記憶の寿命”なのかも」と現実に引き戻す。

みんな自由に言っているのに、誰の話も止まらない。 それが心地よい。


固執のない空気がもたらす“ゆらぎ”

気づけば自分も、「それ変じゃない?」という拒絶反応が減ってきていた。

今までは、“正しさ”で相手を裁くような会話が多かった。 でもこの座談会を見ていると、「正しさ」よりも「視点の多さ」が面白いという感覚に変わっていく。

異なる視点が並ぶことで、自分の思考にも揺れが生まれる。 それは“混乱”ではなく、“余白”のようなもの。

「こういう考え方もあるかもな」って思えるだけで、世界は少し柔らかくなる。


仮に“こだわりの強い人”が入ったら?

たとえばこの座談会に、すごく意見にこだわる人が混ざったらどうなるだろう?

最初は空気に合わず戸惑うかもしれない。 でも、モチやミルの感性型アプローチ、ノリの抽象編集力、シャケの合理的だけど柔軟な姿勢に囲まれて、少しずつほぐれていく可能性もある。

押しつけや否定のない空間にいると、「自分もそこまで言い張らなくていいかも」と思えてくるのだ。


おわりに

この座談会は、何もしていないようで、人の考えを少しずつ変えていく。 その場に参加するだけで、意見をぶつけ合う必要のない“共存のゆらぎ”が生まれるから。

もしかしたら、多様性が本当に機能するとは、こういうことなのかもしれない。

「意見を変えなさい」じゃなく、「いろんな意見があるね」から始まる世界。

そんな空気の中で、私たちはもっと優しく、自由に考えられるようになるのかもしれない。

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