カオス座談会 #18:「人生設計って、誰が設計士なの?」

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🍙 登場キャラ紹介

  • 🍙 モチ(ごはん)…アイデアを転がす自由人。思いついたことをすぐ口にしがち。たぶん一番楽しんでる。
  • 🐟 シャケ(芯)…話の本質をつかみにくる論理派。ときどき鋭すぎるけど、話を引き締める存在。
  • 🌀 ノリ(外装)…全体構造を整えたり、抽象化したり。静かだけど、言ってることは深い。ときどき解説役。
  • 💫 ミル(空気担当)…直感と感性で空気を変えるスパイス枠。

【1】最初の設計士って誰だった?

🍙モチ:
ふと思ったんだけどさ、「人生設計が大事です」って言われても……誰がその設計図描いたの?って気になって。

🐟シャケ:
まあ最初に手をつけるのは、親か教育システムじゃない?
「この学校に行けば、こうなります」って道筋がすでに線引きされてる。

💫ミル:
あたし、子供のときから「ケーキ屋さんになる」って言ってたけど、
あれも近所のケーキ屋さん見たってだけで描いた設計図だったと思うの。つまり“影響され設計”。

🌀ノリ:
※初期の人生設計は「自発的な意思」よりも「与えられた期待と環境要因」によるものが大半を占めます。つまり設計士は“環境”。

🍙モチ:
しかもさ、誰にも頼んでないのに、勝手に図面引かれてて「この通りに生きなさい」みたいになってるの、怖くない?

🐟シャケ:
そのわりに、途中で「自分で考えろ」とか言われるよね。
設計の途中で急に引き継ぎされる案件か。


【2】設計ごっこ vs 設計っぽい妄想

💫ミル:
でもさ、あたしもノートに「20年後のわたし」みたいなの書いたことある〜!
髪型まで描いてた。フワフワで優しい笑顔の自分。

🍙モチ:
そうそう、それ!自分も「将来はこうなる」ってプラン立てるんだけど……途中で「え、これSFじゃね?」ってなるやつ。

🐟シャケ:
それって「設計」じゃなくて、「空想建築」だな。
建設予定ゼロのオシャレタワー。

🌀ノリ:
※人間は未来に対してポジティブなバイアスを持ちやすく、現実的なリスクを過小評価する傾向があります。そのため設計図が“理想の妄想”に偏ることも多々あります。

💫ミル:
つまり「設計図」ってより、「夢絵日記」だったのかもね〜。
そりゃ階段が雲に繋がってるわけだ!

🍙モチ:
で、現実は地下室で迷ってる。出入口どこ?


【3】設計士、何人いる問題

🐟シャケ:
でも真面目に考えると、人生の設計図って、ひとりじゃ描けないよね。
親、学校、メディア、友達、時にはCMのキャッチコピーですら影響ある。

💫ミル:
あたし、たぶんドラマのヒロインのせいで進路変えたことある。
“かっこよすぎる職業”に一瞬で憧れちゃうんだよね〜!

🍙モチ:
わかるなあ〜自分も、漫画のキャラのせいで建築家になろうとした時期ある。
“図面を引く”って行為自体にロマン感じてたけど、今は引かれてる側だよ?

🌀ノリ:
※現代では自己決定の名のもとに「個人が設計する」という形式が取られますが、実際は多層的な影響因子により構造が生成されています。“設計者の多重性”は重要な視点です。

🐟シャケ:
もはや設計士チームの中で、自分の発言権どのくらいあるか怪しいよね。

🍙モチ:
ミーティングすら呼ばれてない説ある。

💫ミル:
あたし、毎晩“設計士交代制”だと思ってる。
夜の自分がノリで増築して、朝の自分が「え、これ何?」ってなる。


【4】それでも描きたくなるのはなぜ?

🍙モチ:
でもさ、どうせ壊れるかもしれないって思ってても、
人ってなんか設計図描きたくなるよね。不思議と。

💫ミル:
それってさ、きっと「迷子になるのが怖い」からじゃない?
地図なくても歩けるけど、持ってるとちょっと安心する感じ。

🐟シャケ:
あと、「今はここ」って示せることが重要なのかもね。
設計図って、未来より現在を見せるためのツールだったりして。

🌀ノリ:
※設計図は未来の予測というより、現時点での「自己の理解」や「価値観の可視化」に寄与する側面もあります。描く行為自体が“構造化”を促進します。

🍙モチ:
だからか〜。自分、描きながら「これは無理だろ!」ってツッコミ入れてる時点で、
ちょっとだけ“今の自分”を確認してるのかもしれん。

💫ミル:
じゃあ、もしかして“設計図”って、未来じゃなくて「今を遊ぶお絵描き帳」だったりして〜!


まとめ(🌀ノリの解説)

「人生設計」という言葉は、あたかも一人で整然と作る図面のように思われがちですが、
実際は——

  • いろんな人に少しずつ線を引かれ、
  • ノリで塗られ、
  • 朝になって「誰これ?」って思うような建物ができていたりする。

それでも私たちは、地図があった方が“今の居場所”を感じやすい。
つまり、人生設計とは「未来を支配するため」ではなく、
**今という時間を安心して歩くための“気休め地図”**なのかもしれません。

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