カオス座談会 #24 「AIに頼るって、“自分の判断力”をサブスクしてることにならない?」

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▶この記事で伝えたいこと

便利で賢くて頼りになるAI。
でも気づいたら、ちょっとした判断も「AIに聞いてみよ」となっていませんか?

この座談会では、
「考えることの一部をAIに預けるって、どういうこと?」
「判断力って、実は筋トレだったりしない?」
そんな視点から、AIとの距離感をゆるく語っていきます。

思考のサブスク時代に、あえて問い直してみる。
「それ、ほんとに“自分の選択”だった?」って。

【登場人物】チームおにぎりの4人とその役割

🍙 モチ:自由発想の仕掛け人。問いを投げたり、空気を撹拌する中心人物。

🐟 シャケ:ロジカルな現実派。ツッコミや分析、たまに共感もこぼす。

🌀 ノリ:抽象思考の構造屋。全体を包むような比喩や哲学的視点を持つ。

💫 ミル:感性と直感のスパイス。共感や空気の変化を敏感に読み取り、突然核心を突く。

【1】毎日ちょっとずつ、思考を預けてる?

🍙モチ:
最近、自分でも思うんだけど、AIに「これどう思う?」って聞きすぎてて……
これって、判断力を“ちょっとずつサブスク”してる気がするのよ。

🐟シャケ:
わかる。考えるより先に「とりあえず聞いてみよう」になってきたら、
もはや“思考のオペレーター”が外部委託されてる状態。

💫ミル:
あたしなんて、「献立考えて」から始まって、気づいたら「気持ちの整理して」って相談してる〜。
もう内面の管理も外注してるかも〜!

🌀ノリ:
「頼る」と「委ねる」は別の動作だけど、繰り返すうちに境界が曖昧になるよね。
判断の一部が“借り物”になる感覚、ある。

🍙モチ:
しかも、サブスクと一緒で「使ってる感」があると得した気になるから、
自分で考える時間のほうが“コスパ悪い”みたいな気分になるのよ。

🐟シャケ:
それ、「判断の高速化」じゃなくて「判断の圧縮化」かもしれないね。
考えないことに慣れちゃってる。

💫ミル:
わたしもう、「どう思う?」じゃなくて「決めて」って言っちゃってる日ある〜!


【2】“考えなくても済む”は本当にラク?

🐟シャケ:
でもさ、考えないことって、たしかに一時的にはラクなんだけど、
長く続くと“自分がわからなくなる”って感覚あるよね。

🍙モチ:
あるある。自分で選んだはずのことが、「誰かに選ばれた気分」にすり替わってたりしてさ。

💫ミル:
それって「決断疲れを避けてたら、自分が透明になってた」みたいな感覚だよね〜。

🌀ノリ:
判断力って、「筋トレ」みたいなものかもしれない。
使わなければ萎えていくし、代行し続けると戻らなくなる。

🐟シャケ:
あと、自分で決めなかった選択って、うまくいってもなんか微妙なんだよ。
「これでよかったのか?」って引っかかる。

🍙モチ:
逆に、自分で失敗したときのほうが「まぁ、納得はしてる」って思えるもんね。

💫ミル:
そう考えると、「判断を委ねる」って、便利さの中にちょっとだけ寂しさが混じってるかも〜。


【3】“おすすめされる人生”に乗っかってない?

🍙モチ:
AIってさ、「あなたにぴったりの提案」とか出してくれるけど、
あれって結局“レコメンドされた人生”に乗ってるってことじゃない?

🐟シャケ:
自分で選んでるようで、実は“最適化された選択肢”から選ばされてる状態だね。
AIの親切さって、ある意味“枠”でもある。

💫ミル:
それってさ、「この映画好きそうですね」って言われて観たら、
「好きだけど、今はそういう気分じゃなかったんだけどな」ってなる感じに似てる〜!

🌀ノリ:
最適化されると、自分の中の“意外性”や“逸脱”が起きにくくなる。
その結果、気づかないうちに“自分の世界”がちょっとずつ狭まっていく。

🍙モチ:
たぶんAIって、「間違わないこと」には強いけど、
「間違ってでも試したいこと」には向いてないんだろうな。

🐟シャケ:
それって、答えはくれるけど、葛藤はくれないんだよね。

💫ミル:
たまにはわざと“間違った選択肢”に進んでみたくなるのも、人間っぽさかも〜!


【4】じゃあ、どう付き合うのがいいんだろう?

💫ミル:
AIって、便利で助かるけど……
自分で考える余白は残しておきたいなって、最近よく思うの。

🍙モチ:
うん、頼るのはいいんだけど、「頼りっぱなし」は自分の輪郭をぼやかす気がする。

🐟シャケ:
要は「使い方」だよね。
“判断を預ける”んじゃなくて、“判断を広げる材料”として見るのがちょうどいい。

🌀ノリ:
つまり、AIは“もう一人の自分の意見”くらいでちょうどいい。
「それもアリだけど、私はこっちかな」って言える状態を保つこと。

🍙モチ:
それって、“サブスク”じゃなくて“共犯者”みたいな立ち位置かもね。

💫ミル:
そうそう!
わたしはAIに「ねぇ、こういうのもアリかな?」って聞くくらいが好き〜!

🌀まとめ(ノリ)

🌀ノリ:
AIに頼るのは悪いことじゃない。
むしろ、複雑な問題を整理したり、新しい視点を得るにはとても有効だ。

でも、“便利”に流されているうちに、
自分で決めることの重みや味わいを、少しずつ手放しているかもしれない。

判断するという行為には、迷いも、後悔も、発見も含まれている。
AIは「正しさ」をくれるけど、「納得」は自分の中からしか生まれない。

だからこそ、
AIは「助け舟」ではなく「問いの相手」くらいの距離でちょうどいいのかもしれない。

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