◆ はじめに:「最初に選ばれるカード」には理由がある
MBTIをカードゲームに見立てたこの企画。
記念すべき第1回では、C(コモン)カードに分類されたタイプたち――
「ISFJ」と「ESFJ」について紹介します。
「コモン」と聞くと、
「弱い」「個性がない」「量産型」と思われがちですが──
そんなふうに思っていると、
“デッキ構築の本質”を見誤ります。
ゲームでも現実でも、
“いちばん多く選ばれている”という事実には理由があるのです。
◆ ISFJ:静かに整える“癒しのメカニック”
● 基本特性(カード解説風)
- タイプ名:ISFJ(擁護者型)
- レアリティ:C(コモン)
- ロール:回復・安定支援ユニット
- 効果例:味方に継続回復+状態異常解除
- 場面適性:長期戦、環境調整、裏方の最適化
● 特徴解説
ISFJは、いわゆる「やさしい人」で終わらせてはいけないタイプ。
実際には、**“環境そのものを整える技術者”**のような存在です。
- 空気が悪ければ空気を変える
- みんなが焦っていれば落ち着かせる
- 誰かがサボっていれば静かにカバーする
本人は目立とうとしませんが、
現場を円滑にまわすには欠かせない存在です。
● 活かし方
- 職場で:バックオフィス/秘書/医療・福祉職などに最適
- チームで:ギスギスした場を“何となく回復”させる
- 創作で:設定資料の整合性管理や、世界観の裏付け役に強い
◆ ESFJ:士気と調和を一手に引き受ける“リアルバフ係”
● 基本特性(カード解説風)
- タイプ名:ESFJ(領事官型)
- レアリティ:C(コモン)
- ロール:チームバフ・司令塔型
- 効果例:味方全体の行動速度+1、連携成功率UP
- 場面適性:対人戦、集団戦、イベント系
● 特徴解説
ESFJは、まるで**“その場をマネジメントする自動装置”**のようなカード。
- 会話の交通整理
- 人間関係の仲裁
- タスクの割り振り
- 「今これやっていい?」を即座に判断
本人にとってそれは「自然にそうしてしまうこと」であり、
自覚せずとも**周囲にとっては“方向性の羅針盤”**になっています。
● 活かし方
- 職場で:チームリーダー/人事系/接客・調整業務に適性
- チームで:みんなの“迷い”を即断即決で導いてくれる存在
- 創作で:キャラ同士の関係性やバランスを保つ要として有能
◆ 「普通に見える」カードこそ、プロの構築者は外さない
Cカードが侮られがちなのは、見た目が“わかりやすく強くない”から。
でも実際には、構築の安定感を保証する超実用パーツです。
ISFJとESFJ――
この2枚がデッキにあるだけで、“崩れない”んです。
特に日本では、こういったタイプの適応力・共感力・細やかさが求められる場面が多く、
表に立たずに場を制すという構造美が、ここにはあります。
◆ 次回予告:UC(アンコモン)のカードは「歯車を組む知性」
次回は、ISTJ・ESTJの“アンコモン”カードたちを深掘り。
- 「歯車の精密さ」が美しいISTJ
- 「現場主義」のESTJ
というように、Cよりもう一歩踏み込んだ「堅牢で有能」なタイプたちが登場します。