▷この記事で伝えること
- 日本で発見が相次ぐ「スインホーキノボリトカゲ」とは何者か
- どこで見つかっていて、どんな影響があるのか
- 見つけたらどうする?触っても大丈夫?
- 知っておくべき法律・禁止事項とは
🌀前提:名前すら聞いたことないけど…本当に日本にいるの?
最近、一部地域で「見慣れないトカゲを見た」「木登りしていた爬虫類がいた」などの報告が相次いでいます。その正体の一つが、スインホーキノボリトカゲ(Diploderma swinhonis)。台湾原産のこのトカゲは、もともと日本には生息していない外来種です。
厚木市や宮崎県、静岡県、神奈川県などで発見されており、環境省や自治体も定着・繁殖の可能性を警戒。実はもう「特定外来生物」に指定されているにもかかわらず、その存在は広く知られていないのが実情です。
🐾現象:なぜ今、目撃が増えているのか?
■ 発見が相次いだ地域と背景
- 厚木市(神奈川県):2020年〜2021年に複数個体が市内で確認され、公式サイトでも警告。
- 宮崎県・静岡県:貨物や輸入植物などを介して入り込んだ可能性がある。
- 岐阜羽島市(2014年):コンテナ近くで瀕死の個体が見つかり、研究標本として保存された。
📌 背景にあるのは、グローバルな物流や観葉植物の輸入増加。その中に卵や幼体が紛れ込み、屋外に放たれたケースが多いと推定されています。
🧠客観データ:どんな生物で、何が問題なの?
■ 生態と特徴
- 全長:20〜30cm程度(尾を含む)
- 見た目:頭が大きく、体色は緑〜灰色。オスは発情期にのどが膨らむ。
- 性質:昼行性・木登りが得意で昆虫を捕食
■ 問題点(なぜ危険なのか?)
- 在来昆虫を大量に捕食する
→ チョウや小型昆虫の生態系バランスを崩す可能性 - 天敵が少ないため、増殖の可能性が高い
→ 特に都市部では自然制御が効かない - 一部で繁殖事例が確認されている
→ 放置すれば全国に広がる恐れも
📌 環境省の専門家会合では「定着の可能性が高い。早期に対策を講じる必要がある」とされており、今後の拡大が懸念される侵略的外来生物です。
🗣印象:見た目は愛嬌ある…けど、油断は禁物
SNSなどでは「かわいい!」「爬虫類カフェにいそう」といった反応もあります。確かに、鮮やかな見た目でインスタ映えしそうなビジュアルです。
ただし、これは**“見た目がかわいいから無害”という誤解の危険性**をはらんでいます。
- 野生化した個体は人に慣れていないため、捕まえようとすると逃げる・暴れる・咬む可能性も
- 感染症リスクは報告されていないが、外来種ゆえに予測不可能な部分もある
🔸 無断で飼育・捕獲・譲渡はすべて違法です。
🔧代替案:見つけたときの正しい行動は?
見つけてもパニックになる必要はありません。ただし、次の3ステップを守ることが大切です。
- 📸 写真を撮る
→ 特定外来生物かどうか判断する材料に - 🧭 位置情報をメモする
→ 市役所や環境課に報告する際に必要 - ☎ 地域の自治体または環境省に通報
→ 厚木市などは専用の外来種通報フォームを開設
🧼 触らない・捕まえないのが原則です。
🧭まとめ:私たちにできる「小さな防波堤」
スインホーキノボリトカゲは、まだ全国的な“ニュースバズ”には至っていません。だからこそ、「見慣れないトカゲ=面白い」で終わらせず、生活者としてのリスク意識と行動が重要です。
- 知らない爬虫類を見かけたらスマホで記録
- 外来種について家族や子どもと話す機会をつくる
- 自分で飼っていた動物を、自然に“逃がす”行為のリスクを共有する
🐾「気づくこと」から始まる外来種対策。
この記事が、次のアクションへのきっかけになれば幸いです。
🈁補足:名前がバラバラ?検索でも見つけにくい理由
実はこの「スインホーキノボリトカゲ」という名前、正式な和名が定まっておらず、表記の揺れが多いことで知られています。
検索時によく見られる表記例:
- スインホーキノボリトカゲ
- スィンホーキノボリトカゲ
- スインホウ木登りトカゲ
- スインホートカゲ
- Diploderma swinhonis(学名)
- スインホニストカゲ(誤表記例)
これにより、情報が断片的にしかヒットしない・ニュースや自治体発表にも統一性がないといった問題が起きています。
📌 検索の際はカタカナ表記を複数試すか、「キノボリトカゲ 外来種」など関連ワードとの併用がおすすめです。
🌀 専門家の間でも今後「標準和名の統一」が求められており、こうした“揺れ”が放置されることで情報共有が遅れるリスクが指摘されています。