左足や両足使いは、実は思ったより多い。そして脳の“言葉の処理”と関係しているかもしれない。
私たちが普段あまり意識しない“足の利き”。
だけど、14万人を超える大規模な国際メタ分析の結果、右足利きが全体の約75~87%である一方、左足利きや混合足の人が意外と多いことが明らかになっています。
しかもこの「足の利き」は、脳の“言語をどちらの側で処理するか”に影響している可能性があるのです。
つまり──
あなたが階段でどちらの足から上るか、
サッカーボールを蹴るときにどっちの足を使うかが、
あなたの“脳の言葉のクセ”とつながっているかもしれないという話です。
🧩 背景:「足の利き」って何?どう違うの?
足の利き(footedness)は、「どちらの足をより頻繁に・自然に使うか」という身体の癖です。
- 例:ボールを蹴るときの足、ケンケンで飛ぶときの足、階段の一歩目など
- 一般的には「右足利き」が主流だが、「左足利き」や「両足(混合足)」の人も少なくない
重要なポイントは、手と違って足は文化的矯正(例:右手に直される)を受けにくく、“生まれつきの左右差”が現れやすいということです。
📊 調査・研究:実際の足の利き分布はどうなっている?
◾ メタ分析①:Packheiser et al.(2020)
- 対象:164件の研究・145,135人
- 結果:
- 左足利き:約12%
- 混合足(両足利き):最大24%程度
- 残りの約64〜75%が右足利き
- 特筆点:
- 左手利きの人のうち、60.1%が左足利き
- 右利きの人では、左足利きはわずか3.2%
🌀 手の利きと足の利きは一致しやすいが、完全一致ではないというのがリアル。
◾ 調査②:Tran & Voracek(2016)
- 対象:12,720人の一般市民
- 結果:
- 左足利き:8.2%
- 混合足:30.2%
- 右足利き:61.6%
→ 混合足が非常に多いことが注目され、特に子どもやアスリート層でその傾向が強いとされています。
◾ 専門メディアまとめ:Psychology Today 記事
- 「足の利きは手の利きよりも文化的影響を受けにくい」
- よって、“脳の左右性や言語優勢”を探る上での、より“純粋な”指標になる可能性があると紹介
🧠 言い換えれば──
“足のクセ”には、脳の素顔が出やすい。
📒 トリビア観察:現場での実感・体験談
▶ ケース1:大学ブログ「Starting off on the left foot」(Penn State)
- ブログ執筆者が、調査データを元に「左足利きって少ないけど、絶対いるし、自分がそうかも」と気づいたという記述。
- 特に印象的だったのが、「左手と左足は一致しやすい」という実感と、**“なんとなく右足優勢社会で違和感を持っていた”**という自己観察。
🌀 自分の「靴を履く順番」や「階段の踏み出し方」に注目すると、思わぬ発見があるかも。
▶ ケース2:プロサッカー選手と足の利き
- サッカー研究では、プロ選手の多くが“混合足”または“左足利き”であるという結果も報告されている。
- 一般人よりも**“非右足利き”の割合が高く、混合足の柔軟性がプレーに有利に働いている可能性**が示唆される。
🌀 足の使い方に多様性があることが、高パフォーマンスに直結するかもしれない──そんな興味深い観察です。
🧠 考察:「足の利き」が映す“脳の性格”
🎯 1. 足は“脳の中立サイン”?
- 手と違って文化矯正を受けにくい足の利きは、脳がどちらを優勢に使っているかを反映しやすい。
- 特に、言語処理の左右性(language lateralization)との関連が複数の研究で指摘されている。
🎯 2. なぜ混合足が多い?
- 成長過程やスポーツの経験によって、左右どちらの足も使う機会が増えた人は混合足に分類されやすい。
- また、神経発達的に“固定されない”こと自体が柔軟性の証と考えられる。
🎯 3. 足から読み取れるものとは?
- 左右の足の使い方を観察することで、
- 運動傾向(軸足/蹴り足)
- 空間認知・バランス感覚
- 脳の言語中枢の左右優勢
…などに関連するヒントが得られる可能性があります。
🧠 つまり、「足のクセ」は“身体のログ”として、脳の設定ファイルをちらっと見せてくれるかもしれないのです。
🌱 実用のヒント:「自分の足」をちょっと観察してみよう
あなたがどちらの足をよく使うか、以下のような行動で観察してみてください:
| 行動 | 観察ポイント |
|---|---|
| ボールを蹴る | どちらの足で蹴りたくなる? |
| ケンケン | どちらの足で長く跳べる? |
| 階段の一歩目 | 毎回同じ足から踏み出してる? |
| 靴を履く順番 | どちらの足に先に靴を履く? |
🌀 “自分の足癖”は、意外に無意識。
気づいた瞬間に「自分の中の知らなかった脳」を発見できるかもしれません。
🛟 「左足でも、両足でも、それがあなたのニュートラル」
- 足の利きに優劣はありません。
- 混合足の人は“どちらも使える”という利点もあります。
- 左足利きの人が周囲に少ないとしても、それは異常ではなく、自然なバリエーションです。
むしろ、多様な「足癖」を持つ人がいることで、社会やスポーツの中に“柔らかさ”と“戦略”が生まれているのかもしれません。
🔗 出典リンク
- Four Meta-Analyses Across 164 Studies on Atypical Footedness (ResearchGate)
- A Meta-Analytic Review on Footedness and Brain Asymmetry (PMC)
- 5 Scientific Facts About Left-Footedness (Psychology Today)
- Starting Off on the Left Foot (Penn State Blog)
- Excess of Mixed-Footedness Among Professional Soccer Players (ResearchGate)